- 思ったことをズバズバ言う
- 相手を論破しようとする
- やたら正論をぶつけてくる
こんな反抗的な部下に仕事を振るのは嫌だな……。
どうしたらいいんだ…。
という悩みを持っているリーダーも多いだろう。
結論からいうと、
「頼む」を「相談」に変えるとうまくいく。
そこで今回は、反抗的な部下に「すんなり」仕事を引き受けさせる方法について書いていきたいと思う。
「お願い」から入っても断られる理由
反抗的な部下に対して、
Aさんは〇〇の経験が豊富なので、この仕事をお願いしたいんですがよろしいでしょうか。
このように「なぜお願いしたのか」という理由を添えて頼んだとしても、
「いや、そんな大したことないから」
「忙しいからムリ!」
と言って、キッパリ断られることがある。
丁重にお願いしているのになぜ断られるのか。
考えられる理由は3つ。
- 他人に動かされたくないと思っている
- 部下の仕事の状況を無視している
- 嫌いな相手からの頼みごとなんて聞きたくない
関係性が良好な部下ならこの言い方でも問題ないが、関係性が悪い場合はいろいろと気遣いをしなければいけない。
気遣いといっても、下手に出てペコペコするわけではない。
まずは相手の仕事の状況を把握するために、「聞く」ことが大事だ。
具体的には、
- 今やっている業務のこと
- 今検証していること
- これからやろうとしていること
などがある。
ただ業務をこなしているだけじゃなく、「いろいろ考えて仕事をしている」という前提で聞く。
そうすることで、部下のことを理解しようとしていることが伝わり、シャットアウトしていた心の扉が少し開くはずだ。
「頼む」の前に「相談」が鉄則
どんなに丁重にお願いしても、どんなにやさしい言い方をしても、「頼む」から入ると断られる可能性が高くなる。
なぜなら、頼むという行為には「こちらが求めていることをやらせる」という意図があるからだ。
人が考えたことをただやらされるのは当然おもしろくない。
「計画」という枠に入れられて、奴隷のように働かされている感覚になるからだ。
なのでいきなり「頼む」から入るのはNG!
まずは「相談」する、頃合いを見て「頼む」という流れが鉄則だ。
相談されると承認欲求が満たされる
相談として意見を求められると「頼られている」と感じ、承認欲求が満たされる。
まずは部下の承認欲求を満たすことで、こちらの要求を受け入れやすくすることが大事だ。
たとえば、
「〇〇のことならAさん以上に詳しい人はいないと思う。〇〇について進めたいと思ってるんやけど、相談に乗ってほしい」
という感じだ。
相談することで、「あなたのことを信頼している」「認めている」というメッセージにもなる。
これでイヤな思いをする人はなかなかいないはずだ。
「そんなこと自分で考えてください」と言われたら
もし丁重に相談しても、
「そんなこと自分で考えてください」とか「そんなこと知りません」と冷たくあしらわれてしまうのであれば、あきらめたほうがいいかもしれない。
なぜなら、「生理的に無理」と思われている可能性があるからだ。
関係性が悪いだけならなんとかなる、しかし生理的に無理な場合はもうどうしようもない。そうならないためにも、普段から信頼関係を構築するための努力が必要だ。
参考記事
人を動かすのが上手なリーダーは相談がうまい
人を動かすのが上手なリーダーは相談するのがうまい。
すでに答えがわかっていることでも、意図的に「どうすればいいかな」と部下に相談することができる。
相談に答えていくうちに部下は「自分ごと」になっていくので、いい頃合いを見計らって「力を貸してほしい」と頼めるというわけだ。
部下は、「自分を頼ってくれてる」+「自分ごとになる」ことで、すんなり引き受けてくれる。
ここでのポイントは、「自分ごとにさせること」だ。
自分ごとになっていない状態で頼んでも断られる可能性が高いので、「自分ごと」になるまで仕事を頼んではいけない。
人を動かすのが上手なリーダーは、ここの見極めがうまいともいえる。
自分ごとになっているかを判断するには
自分ごとになっているかどうかを判断するにはどうすればいいのか。
ひとつの目安として、相談内容に関心を持って聞いているかどうかだ。
「う~ん・・・」とか言いながら真剣に解決策を考えているようなら、自分ごととして問題を捉えている可能性が高い。
逆に相談内容にそれほど関心がなく、「こうすればいいですよ」とただ指示やアドバイスするだけなら、まだ他人ごととして問題を捉えている可能性が高い。
そんな場合はひねりをきかせて、「違う観点から問題を見させて わざと 考えさせる」という手段を使うといいだろう。
答えがあるならもったいつけてないで早く教えろよ!
答えを持っているのに、意図的に「どうすればいいかな」と相談する場合は注意が必要だ。
わざと「考えさせよう」としている意図が見透かされたとき、「答えがあるならもったいつけてないで早く教えろよ!」と部下に思われるからだ。
なので、持っているのは一つの手段であって「答えと呼べるものではない」というスタンスでいることが大事。
なぜなら、今「答え」だと思っているやり方よりも優れたやり方が見つかることはあるし、そこを追求することが仕事のやりがいであり、おもしろさでもあるからだ。
まとめ
今回は、反抗的な部下に「すんなり」仕事を引き受けさせる方法について解説した。
関係性がよくない部下に対しては、「相談」からの「お願い」という2ステップを踏む。
「頼む」を「相談」に変えるだけ。
たったこれだけで、関係性が良くない部下でも、話を聞いてくれて手伝ってくれるようになるはずだ。
参考文献