部下への対応

やたら個性を出したがる部下がウザい! 自己流にこだわる3つの理由

  • 「基本」や「型」を守ろうとしない
  • 教えられたこと以外の方法でやろうとする
  • やたら個性を出した仕事のやり方をしたがる

こういう部下に頭を悩ませていないだろうか。

基本を守らず自己流で仕事をする人を今までたくさん見てきたが、一部の天才を除いてほぼ全員が中途半端な仕事しかできない。

いわゆる「三流」と言われるやつらだ。

会社に求められているのは「再現性」であって、アベンジャーズのような個性を前面に押し出した個人プレーではない。

そこらへんを教えるためにも、まずは部下が何を考え、何を大事にしているのかを理解する必要がある。

そこで今回は、なぜ自己流にこだわるのか、なぜ個性を出したがるのか、について掘り下げていきたいと思う。

基本を無視して自己流にこだわる理由とは

基本を無視して自己流にこだわる理由として考えられるのは3つある。

  1. 型にはめられるのが嫌
  2. 基本すら疑わしいと思っている
  3. ゆとり教育の弊害

それぞれ解説したいと思う。

1.とにかく型にはめられるのが嫌

仕事を覚えるまでは、自分の考えよりも「型」を身につけることを優先させるのが基本だ。

しかし「自分の考え」を大事にして生きてきた部下にとって、自分の考えよりも型を優先させることに抵抗感をもっている。

型に「はめられる」ことで、自分自身を殺さないといけないような感覚になるからだ。

こういうタイプは、人一倍「自尊心」を満たしたい欲求が強いので、ガチガチに型を覚えさせるよりも、少し余白をもたせたほうがうまくいく。

「自尊心(じそんしん)」とは、自分の人格を大切にする気持ち。また、自分の思想や言動などに自信をもち、他からの干渉を排除する態度。

有効なのは、型として大事なところ(8割)は押さえつつ、自分の考えを反映させる余白(2割)を与えるといったやり方だ。

「自分の考えが反映させられる」

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「自分の考えを尊重してくれる」

というふうに思ってもらえればほぼ成功。

こうすることで、部下の自尊心を満たしつつ、ある程度の型を身につけさせることができるはずだ。

2.基本すら疑わしいと思っている

会社で教えられている「基本」や「型」に対して、

「本当にそうなのか?」

「もっと他にいい方法があるんじゃないの?」

という疑いをかける部下も珍しくはない。

なぜ教えられたことに対してここまで疑うのか。

理由として考えられるのは、学校の教科書ですら「間違いだった」ということが普通に起こる現代を生きてきて、

  • 何が真実かわからない
  • 信頼できる人の言葉以外は信用できない
  • 自分が納得できることしか信じない

と思っているのが大きな要因だ。

基本を無視しているわけではなく、ただ疑っているだけ。

ただしこのタイプは、納得して腹落ちさえすれば基本に忠実に動くので、「納得させる」そこだけを押さえておけば特に問題はない。

参考記事

3.ゆとり教育の弊害

ゆとり教育が重視したことのひとつに、「生きる力」を育む教育がある。

これは「自分で考え、行動する力」を身につけさせることが主な目的だったはずなのだが、、、人の言うことを聞かないわがままな子供を生み出すことにつながった。

これは私の主観だが、「ゆとり教育」を受けてきた世代は特に自己流にこだわる人が多いように感じる。

もちろん、自己流にはこだわりがなく、ひたすら基本に忠実な人もいる。

タチの悪いのは、自分に都合のいい主張を平気でしてくるということだ。

これは、子供が自分の考えを主張し、しかもそれを尊重しようという時代の流れがあったから仕方ないかもしれない。

共感能力がまだ育っていない子供の主張をただ尊重する、これが「自己愛性モンスター」を育てる原因につながったとも考えられるだろう。

参考記事

実は自己流にこだわっているのではないのかも!?

基本を守らないのは自己流にこだわっているからではなく、ただ単にあなたの話を聞いていないだけの可能性もある。

そんな部下に対して、「これはこうだ!」とあなたの考えを押し付けても意味がない。

まずは相手が、なぜあなたの話を聞かないのかを理解しよう。

考えられる原因は3つ。

  1. 関係性に問題がある
  2. バカの壁がある
  3. 自分は優秀だと勘違いしている

それぞれ解説しよう。

1.関係性に問題がある

一番わかりやすいのが、教える側と教えられる側の「関係性」に問題があるケースだ。

教える側が「信頼されてない」もしくは「嫌われている」可能性がある場合は注意してほしい。

なぜなら、正しい正しくないは関係なく、その人の言葉自体をシャットアウトしてしまうからだ。

「いやいや、仕事やねんから好き嫌いは切り離して考えろよ…」

と思うかもしれないが、人は感情の生き物なので、どうしても好き嫌いという感情のフィルターを通してものごとを見てしまう。

なのでまずは、「関係の質」を高めることを意識してみてほしい。

関係の質が上がれば、教えたことがスッと入るようになるので、部下の思考の質も向上する。

もし良い関係性が築けないのであれば、他の人にバトンタッチしてみるのはどうだろう。

自分が教えても言うことを聞いてくれないのであれば、そのほうがいいはずだ。

2.バカの壁がある

バカの壁とは、知っているだけでわかったつもりになり、それ以上の情報を遮断してしまう壁のことだ。

「知ったかぶり」をイメージすればわかりやすいだろう。

この「バカの壁」に囲まれている相手にいくら話してもムダである。

「いやいや、話せばわかるはずだ!」

と思うかもしれないが、バカの壁は相当分厚いので、まずはバカの壁を崩すことから考えないといけない。

バカの壁に囲まれた状態ではまず人の話をまともに聞かない(理解しようとしない)。

こんな相手に対してどのようにアプローチすればいいのかは、こちらの書籍を参考にしてほしい。

著:養老 孟司
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3.自分は優秀だと勘違いしている

自分は優秀だと思っている場合、こちらの言うことを見下しながら聞いている場合がある。

いくらそれが大切なことであっても一切相手に伝わらない。

ここにも「バカの壁」が存在する。

自分は他の人より優れている、特別な存在だと思いたい気持ちはわかる。しかしそれが度を超えてしまうと、いわゆる「自己愛性人格障害」として対応しないといけないだろう。

職場をぐちゃぐちゃにする

相手の話の矛盾点や論理破綻しているところを見つけ、「この人はあまり頭がよろしくないな」というレッテルを貼ってしまう。

で、どうなるかというと、自分より「バカな人」の話をまともに聞くのは馬鹿らしい、という上から目線に変わってしまい、その人の言うことは一切入ってこないだろう。

基本を無視した個性は「三流」だと気づかせよう

個性にこだわるやつは、自分が特別であること、優秀であることを誇示したいと思っている場合が多い。

だが、基本を無視してやたら個性を出そうとする人は、特別どころか「三流」の域を抜けられない。

まずは型を習得し、そこから進化させてはじめて個性が光りはじめる。その先が一流としての領域だからだ。

ここを部下に理解させることができれば、基本の大切さをわかってくれるはずだ。

武道の世界に【守破離】という言葉がある。

これは、修業における段階を示したものだ。

  • 【守】は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階。
  • 【破】は、他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階。
  • 【離】は、一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階。

仕事でも同じ。

まずは先輩や上司から仕事の型(基本)を教えてもらい、それを忠実に再現できるようにする。

それができるようになってはじめて、そのやり方を自分なりに進化させるフェーズに移れる。

しかし個性にこだわる人は、この大事な【守】の部分をすっ飛ばそうとする。

【守】には基本的な「動作」や基本となる「考え方」も含まれている。なのでここを飛ばすと、表面的には仕事ができるけど、本質的なことは理解できてない状態になる。

溶接作業で例えると、表面的にはキレイな溶接に見えるが肝心な部材への溶け込みが甘く、溶接欠陥が生じる可能性が高い状態だ。

これは極端な例でも何でもない。

自分のやり方にこだわる人は実際に、「表面的にどう見えるか」しか気にしない傾向にある。

個性にこだわるのはいいが、型や基本的な知識のない個性はただの三流で止まってしまうということを教える。これが大事だ。

まとめ

今回は、やたら個性を出したがる部下の本音について掘り下げてみた。

最後に簡単にまとめると、

  • 基本を無視して自己流にこだわる理由は、「1.型にはめられるのが嫌」「2.基本すら疑わしいと思っている」「3.ゆとり教育の弊害」
  • 基本を守らないのは自己流にこだわっているからではなく、ただ単にあなたの話を聞いていないだけの可能性もある
  • 基本を無視した個性はただの「三流」で止まってしまうということを教えてあげよう

ということだ。

以上

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