自分の仕事に責任をもたない…
すぐ人のせいにする…
嫌々仕事をやっている…
このように、責任感がない部下に悩んでいる方をたくさん見てきました。
「もっと責任感をもって!」
・・・とか、
「もっとしっかり確認して!」
と言ったところで部下は、
「よし!責任感をもって仕事しよう!」
ってならないです。。。
それどころか、自分たちのことを何もわかってくれていない「無能な上司」というレッテルを貼られるかもしれません。
部下に責任感をもたせるには、「視座」を上げさせることが一番手っ取り早いです。
「視座」とは
物事を認識する時の立場のこと。
この記事ではその方法について、解説していきたいと思います。
部下に責任感をもたせる話し方=視座を上げる話し方
部下に責任感をもたせる話し方とは、部下の「視座を上げる話し方」のことです。
視座が上がれば自然と責任感をもつようになるので、私はいつもこの方法で部下の視座を上げています。
「なぜ視座を上げれば責任感をもつようになるの?」という方のために、簡単な例を出したいと思います。
一般の作業員と管理職とでは、求められているものがまったく違います。
たとえば、一般の作業員は「1」の力さえを出せばいいのに対し、管理職はたくさんの作業員が「1」の力を出せる環境を用意しなければいけません。
わかりやすく言うと、
- 「一般作業員」→ 自分のことだけ考えればいい
- 「管理職」→ 部下全員が力を出せるように考える
このように、上の立場になればなるほど自分の与える影響が大きくなるので、自然と責任感をもつようになるということです。
ただし、
「視座を上げろ!」
「上の立場になって考えてみろ!」
と言っても部下は混乱してしまうだけなので、会話の中で自然と視座が上がるように計算しながら話していく必要があります。
たとえば、あなたが部下に仕事のアドバイスをするとしましょう。
通常なら、「聞いてもないのになんか鬱陶しいなぁ…」と思われるかもしれません。
それは、部下の立場から見ると、押しつけがましく見えるからです。
じゃあどうすればいいのか・・・。
ここで、視座を上げさせるための投げかけが必要になります。
教える立場になった自分をイメージさせる
部下の視座を上げさせるためには、このような投げかけが有効です。
このような前置きを入れることで、自分が「教える立場」になったことをイメージさせます。
立場が変われば、ものの見え方は大きく異ります。
まずは「教えられる立場」から「教える立場」まで視座を上げさせる。そうすることで、鬱陶しかった上司からのアドバイスが、貴重なものへと変換されるでしょう。
アドバイスに対して意味づけを変えさせる
部下の視座を上げるためには、あなたが話す内容に対する「意味づけ」を変えさせる必要があります。
話の内容が自分に対してではなく、将来教える立場になったときに「使える情報」として記憶させることができます。
ようするに、アドバイスされて本人が行動を改めるのではなく、自分が教える立場になった時の「リソース(資源)」として意味づけさせるということです。
先ほどと同じように、この言葉が有効です。
部下自身の行動を改めさせたいのに、違う意味で捉えられたら、本人が行動を改めないんじゃないの?
と思うかもしれませんが、そこは問題ありません。
本当の狙いは、アドバイスした内容を理解させること。
いくらアドバイスをしても、聞く耳をもっていなかったら理解しようがないので、行動につながることはありません。
- なのでまずは「耳を傾けさせる」
- 自分が使う情報として内容を理解させる
- 行動するかしないかは部下にゆだねる
これだけで十分です。
すぐに行動しなくても、いつか思い出して行動に移すかもしれません。
人は自分が思ったことしか行動しないので、行動を強制するよりも部下の意思にゆだねたほうが良い結果になりやすいです。
それに、他人に言われて行動を改めるより、自らの意思で行動を改めたほうが「自尊心」が高まります。
結果的に仕事に対して責任感をもつようになります。
まとめ:視座が上がれば部下の意識が変わり 責任感が生まれる
今回は、部下に責任感をもたせる話し方について書きました。
まとめると、
- 責任感をもたせるには視座を上げさせることが大事
- 教える立場になった自分がイメージできる話し方をする
- アドバイスを自分が使うためのリソースに変換させる
ちなみに、部下の記憶の中に「質の高い情報」をできるだけたくさんストックさせることができれば、いざ行動しようと思った時の判断材料になります。
そのためにも、話を聞かせること、話の内容を理解させることが重要です。
ただし、これだけは注意してください。
部下にとって有意義じゃないアドバイスはしないこと。
なぜなら、部下が行動する際に混乱を招くノイズになってしまうからです。
なので、どんなアドバイスをするのかもよ~く考えたうえで、部下に責任感をもたせる話し方をしてみてくださいね(*^^*)